水谷豊、段田安則、高橋克実、堤真一が兄弟役、歌にも挑戦 「帰ってきたマイ・ブラザー」兵庫・西宮で6月上演

「マイブラザー」を歌うブラザー4(写真提供シス・カンパニー)

 水谷豊が23年ぶりに挑む舞台「帰ってきたマイ・ブラザー」が6月2~4日、兵庫県西宮市の県立芸術文化センターで上演される。水谷を筆頭に段田安則、高橋克実、堤真一という名優が顔をそろえ、4兄弟を演じる。三男役の高橋は「水谷さんのドラマを見て育ったので、一緒に舞台をつくっているのが楽しくて」と声を弾ませる。(小尾絵生)

 その昔大ヒットを放ったボーカル・グループ「ブラザー4」。表舞台から姿を消した4兄弟は別々の道を歩んでいたが、再び脚光を浴び、再結成することに。マネジャーを寺脇康文が演じる。

 水谷にとって舞台出演は50年以上の芸歴の中で3度目で、2000年以来。水谷は「今後舞台をやるかはこの作品にかかっている」とコメントしている。

 東京公演の初日が終わった時、観客から押し寄せる反応に驚いたという高橋。「普段の演劇とは違ったライブ後のような熱気で、うれしいような申し訳ないような感じだった」と笑う。

 音楽が重要なポイントとなる本作は、劇中で4兄弟がデビュー曲「マイブラザー」を披露する。「当初はワ~とかウォ~とかハモる程度だろうと油断していた」と振り返り、稽古では歌や振りに苦戦した。

 段田や堤とは共演が多く、プライベートでも交流があるなど気心が知れた仲。水谷ともテレビドラマでの共演はあるが、芝居の稽古場では素に近い印象を受けたといい、「本物の水谷さんがしゃべってる!」と、不思議な気持ちになったと振り返る。

 稽古場のリラックスした雰囲気は舞台にも反映し「最初から最後まで気楽にずっと笑っていられる芝居」と太鼓判を押す。時代にちょっと取り残された感じのある4兄弟に「昭和世代にはどっぷり共感してもらえるはず」とにやり。

 今作は出演者の出身地を巡るように全国9都市で公演がある。関西では大阪(寺脇)がすでに終了し、6月に兵庫(堤)と京都(段田)で上演。合間には高橋の出身地新潟での公演も控える。

 「出演者が錦を飾るべく故郷で公演するので、地元の方に何度でも見に来てほしい」と語った。

 京都公演は6月29、30日にロームシアター京都で。チケットはいずれも完売だが、当日券の販売がある。キョードーインフォメーションTEL0570.200.888

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