化粧品売り場ににぎわい戻る マスク外す機会増え、口紅やチークが好調【大分県】

人気の口紅を紹介する「コスメガーデンさくら」の武内政子店長=大分市公園通り西

 新型コロナウイルス禍が落ち着き、化粧品売り場ににぎわいが戻っている。マスクの着脱が個人の判断となり、外出の機会も増えたことから需要が上向いた。夏に向けて暑さでマスクを外す人も多くなるとみられ、各店は客足がさらに伸びると期待している。

 販売員らによると、口紅やチークを中心に売れ行きが好調という。これまでマスクで覆っていた口や頰に化粧を施す人が増えたためとみられる。

 大分市府内町の「コアンきづ」は常連客の多くが50代以上。外出を控えていた人たちの来店が戻り、単価や売れるアイテム数が伸びた。「この数年で流行が変わり、肌なじみのいい色が人気になった。コロナ禍で低迷していた口紅とチークは6、7割増しで売れている」と喜ぶ。

 パークプレイス大分(同市公園通り西)内の「コスメガーデンさくら」では、店先に並ぶ商品の前で買い物客が足を止めていた。母親と訪れた市内の女性会社員(23)は「マスクのない生活になると思うので、化粧品をそろえて備えたい」と話した。

 コロナ禍前の水準までは戻っていないものの、店内はテスターの使用やカウンターで相談する客が増え、1人当たりの滞在時間も延びたという。武内政子店長(55)は「夏に近づくと化粧崩れ防止の商品が売れだす。コロナの感染が広がる前は冬だったので、これから夏向けの化粧品を新調する人も多いのではないか」と見込んでいる。

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