「夏のイラスト フリー」で検索したのに…著作権者から賠償請求 学校だよりやHP掲載、明石市の小学校

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 兵庫県明石市立小学校の「学校だより」に、教員がインターネットで見つけた風鈴のイラストを載せた後、著作権者から損害賠償を求められ、市が解決金として5万5千円を支払っていたことが分かった。(長尾亮太)

 市教育委員会によると、学校だよりは2021年7月に発行。担当教員がネットで「夏のイラスト フリー」などと検索し、表示された画像の一つを使った。印刷して保護者に配ったほか、同校のホームページ(HP)にも載せていた。

 今年1月、17万6千円の損害賠償を求める文書が代理人弁護士を通じて同校へ届いた。市は「22年4月に学校のHPをリニューアルしたため、それ以降は通常の画面をたどって行っても風鈴のイラストが表示される状態になかった」などと主張し、5万5千円の支払いで合意したという。

 同校は「ネット上のイラストを安易に使うべきでなかった」として、学校だよりに使えるイラスト集を購入した。市教委は市内の小・中・特別支援学校に「ネット上の画像を使う時は十分に注意してほしい」と注意を呼びかけたという。

 学校だよりへのイラスト掲載に賠償を求める動きは各地で起きている。そのうちの一つ、佐賀県白石町では明石市のケースと著作権者や代理人弁護士が同じだったという。

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