運転免許学科試験で誤採点 98人の合否に影響 栃木県警、説明と謝罪進める

栃木県警本部

 栃木県警は26日、普通自動車の第1種免許と仮免許の学科試験で、各1問ずつの正誤を逆に採点するミスがあり、計98人の合否に影響があったと発表した。本来は合格だった86人を不合格とし、不合格だった12人を合格としていた。県警運転免許管理課は「試験を作る際の確認作業が不十分だった」と説明した。

 同課によると、問題はいずれも二者択一のマークシート式で、同課が問題を作成した際に、答えの正誤を誤って逆にした。第1種免許の学科試験問題は昨年5月13日から約1年間、仮免許の学科試験は今年4月から約1カ月間出題された。

 期間中の第1種免許の学科受験者数は延べ1587人。正誤を逆に採点するミスで合格だった81人を不合格とし、不合格だった8人を合格とした。また仮免許の学科は延べ141人が受験。誤って4人を合格とし、5人を不合格とした。

 7月1日の改正道交法施行に向け、同課が試験問題の改正作業をしていた今月1日、仮免許の学科試験で誤った採点をしていたことが発覚。第1種免許の学科での誤りも判明した。

 県警は対象者への説明と謝罪を進めている。本来は不合格だった受験者の合格は取り消さず、正解だった問題を指導した上で模擬試験を実施する。誤って不合格となった受験者はその後に全員が合格しており、県警は再受験の費用などを補償する。

 同課の上野哲男(うえのてつお)次長は「学科試験の誤採点で影響を受けた方に深くおわび申し上げる」と謝罪した。

© 株式会社下野新聞社