だれもが共に輝く社会へ 中高生が宣言書発表 G7会合前に「こども未来サミット」

こども未来サミットでそれぞれの意見を述べる参加者ら=27日午後1時40分、日光市鬼怒川温泉大原

 6月24、25日に栃木県日光市で開催される先進7カ国(G7)男女共同参画・女性活躍担当相会合の1カ月前イベント「こども未来サミット」が27日、同市鬼怒川温泉大原のテーマパーク「東武ワールドスクウェア」で開かれた。G7各国に留学経験などがある県内中高生12人が、男女共同参画社会の実現へ向けた学習成果などを発表。次代を担う自分たちにできることをまとめた「宣言書」を作成し、同会合推進協議会会長の福田富一(ふくだとみかず)知事と副会長の粉川昭一(こなかわしょういち)日光市長に手渡した。

 こども未来サミットを前に、13日には宇都宮市内で事前学習会を実施。G7各国の男女共同参画の状況などを比較しながら、日本が抱える課題について意見を交わし、宣言書の内容を考えた。この日は一人一人が学習成果を発表した後、「家庭・家族」「仕事・職場」「社会・政治」の3分野で構成する宣言書を読み上げた。

 「性別にかかわりなく、だれもが共に輝く社会を実現するために、次のように行動することを誓う」とした上で(1)立場や役割についての固定概念を取り払う(2)社会に出たとき、みんなが安心して育休を取得し、復帰できるような雰囲気作りを心がける(3)大切なことを決める場に多様性が生まれるように、選挙への関心を高めて投票する-など9項目を盛り込んだ。

 生徒を代表し、知事らに宣言書を手渡した白鴎大足利高2年小林音璃(こばやしおーどりー)さん(17)は「大人頼みではなく、新しい意見を取り入れていけるようにこれからの社会を背負う私たちが学び、後世につなげたい」と話した。

 福田知事は「素晴らしい宣言書をまとめてくれた」と生徒たちをたたえた。

 宣言書は会合初日の6月24日、宇都宮市内で開かれる政府主催の「男女共同参画社会づくりに向けての全国会議」で、生徒たちから改めて小倉将信(おぐらまさのぶ)男女共同参画・女性活躍担当相に提出される。

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