浅内駅の景色、ジオラマで再現 岩泉町民ら喜び「歴史後世に」

浅内駅周辺を再現したジオラマに見入る住民

 岩泉町の旧JR岩泉線浅内駅で4日、地域が栄えた1965年ごろの駅周辺が再現されたジオラマのお披露目会が開かれた。まちの活性化を願い、名城大(名古屋市)の学生が製作し、町に寄贈。住民らは完成を喜び、懐かしい景色を前に思い出を語り合った。

 ジオラマは縦0.9メートル、横2.4メートル。駅舎や車両、学校があり、照明がついたり、列車が走ったりする様子に住民らは「懐かしい」「こんなだった」と喜んだ。地元のパート坂下裕子さん(62)は「景色が思い出される。歴史を後世に伝えるためにもジオラマはうれしい」と見入った。

 ジオラマ作製は、2016年の台風10号豪雨災害の復興支援と浅内駅舎を生かした観光振興につなげようと19年夏に始動。同大経済学部の山本雄吾教授(交通経済学)のゼミに所属する学生が住民の聞き取りを行い、航空写真や配線図などの資料を集めた。製作は同大鉄道研究会が担った。

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