サイクルツーリズムで活性化へ 長崎県と島原半島3市 雲仙ルートを試走

湯けむり立ち上る町を電動アシスト自転車で試走する参加者=雲仙市小浜町

 自転車を活用したサイクルツーリズムで地域を活性化しようと、長崎県と島原半島の3市が取り組んでいる。このうち、雲仙市小浜町などの同市周遊ルートで5月18日、関係者による試走と意見交換会があった。

島原半島サイクルツーリズム 雲仙市周遊ルート

 同ルートは小浜町の足湯施設「ほっとふっと105」を発着点とする全長約36.1キロ。橘湾沿いに富津港などを走った後、国道251号に入り、愛野展望所(愛野町)や橘神社(千々石町)などを通り、金浜眼鏡橋(小浜町)で折り返す。県島原振興局によると、通行領域を矢羽根マークで示す「自転車走行指導帯」や青く塗装する「自転車専用通行帯(ブルーライン)」などを今後数年間で整備される予定。
 試走には電動アシスト自転車を使い、3市の観光や道路部門に携わる職員ら16人が参加。雨のため「ほっとふっと」から金浜眼鏡橋までに短縮し、約5.6キロを約40分かけて往復。残りは自動車で道路状況を確認した。
 意見交換には市内の旅館経営者らも加わった。試走参加者からは「雨がっぱのフードをかぶると音が聞こえにくい」「自転車は車道を走るという意識が浸透しておらず、ドライバーが戸惑っているのを感じた」などの声が挙がった。「シールを貼ったヘルメットを見せたらワンドリンク無料などのサービスがあるといい」という意見もあった。
 県島原振興局の近藤和彦局長は「ハードとソフトの両面で官民一体となって整備を進めたい」と語った。

 ▼電動アシスト自転車の主なレンタル施設 ▽旅館観月荘(国見町多比良)5台、4時間千円。同旅館(0957.78.2027)▽旅館雲仙福田屋(小浜町雲仙)4台、宿泊者1時間千円、宿泊者以外同1500円。同旅館(0957.73.2151)▽雲仙観光局(同)所有8台、小浜温泉観光案内所(同町北本町)2台、いずれも3時間3千円、5時間5千円。雲仙観光局(0957.73.3434)

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