世界銀行は６日に発表した報告書「世界経済見通し」の最新版で、インドの2023/24年度（23年４月～24年３月）の実質経済成長率の予測を6.3％に下方修正した。１月の報告書では6.6％と予測しており、0.3ポイント低下した。24/25年度については前回予測の6.1％から6.4％に上方修正した。
世銀は発表資料を通じ、「23年初めの成長率は新型コロナウイルスのパンデミック（世界的大流行）前の10年間の成長率をはるかに下回っている」と指摘。下方修正の理由として、高インフレや借り入れコスト上昇による民間消費の抑制、財政健全化の一環による政府支出の減少を挙げた。
世銀は今回、世界全体の23年成長率については、１月予想の1.7％から2.1％に上方修正した。インド周辺国の成長率見通しは、バングラデシュが6.2％（23年７月～24年６月）、パキスタン（同）が2.0％、スリランカ（23年）がマイナス4.3％と予測した。
