島原市街地にサル居座る 市「食べ物与えないで」と注意喚起

花屋の店先にあったカーネーションの花を食べるサル=島原市中堀町、一番街アーケード内(1日午後5時15分ごろ、磯野哲夫さん撮影)

 長崎県島原市内の住宅地や繁華街で4月下旬以降、サルの目撃情報が相次いでいる。群れからはぐれたとみられ、子どもを追いかける事態も。同市街地で1カ月半にわたり出没するのは異例で、市は7日、県や警察、消防と対策会議を開催。目撃したら複数の大人で追い立て、山に帰るよう促してほしいと市民に協力を呼びかけている。
 市などによると、サルは1匹とみられ、最初の目撃は4月24日ごろ。山に近い安中地区の住宅街だった。その後、山沿いの杉谷地区などを経て、市中心部の森岳、霊丘の両地区へ。5月31日朝には市立島原第一小(同市城内1丁目)で児童が発見。校舎の窓を閉め、教員が監視した。
 島原署によると、6月1日夕、アーケード付近で母親と一緒にいた幼稚園の男児が追いかけられた。けがはなかった。7日夕、アーケードで目撃した居酒屋店主、磯野哲夫さん(58)は1日にも花屋店先でカーネーションの花を食べる様子を撮影。「餌がなくて花を食べたのかも。早く山に帰ってほしい」と話した。
 同市は、人から食べ物を奪うようになるとして餌はやらないよう注意喚起している。

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