電動キックボードの交通ルール変更を盛り込んだ改正道交法が7月1日に施行されることを受け、福井県警は6月7日、警察官を対象にした研修会を福井市の県警交通機動隊駐車場で開いた。運転免許が不要になり、ヘルメット着用も「努力義務」に緩和され、利用者の拡大が予想される中、安全指導をする警察官が試乗して理解を深めた。
電動キックボードは現在、原動機付き自転車に分類されているが、7月からは最高速度が時速20キロ以下の車両を新たに「特定小型原動機付自転車」に分類。運転可能な年齢を16歳以上とし、運転免許は不要で自転車と同様の交通ルールが適用される。
研修会には交通取り締まりなどを担当する警察官約60人が参加。福井工業大学建築土木工学科の吉村朋矩教授らから、電動キックボードの操作法や改正法のポイントについて説明を受けた。試乗体験では電動キックボード未経験の警察官が多かったが、段差や坂道をスムーズに走行していた。
坂井署交通課の男性巡査部長(36)は「利便性の高さを感じる一方、気軽さから事故が増えてしまうのではないか。事故防止に向けて安全面の啓発活動が重要と感じた」と話した。吉村教授は「利用者も交通ルールをよく理解する必要がある。命を守るためにもヘルメットは必ず着けてほしい」と呼びかけた。