大村ボートが選手宿舎を購入 全国で初めて 災害時の避難所、ファン向け見学会に活用

ボートレース大村が購入した選手宿舎=大村市玖島1丁目

 長崎県大村市玖島1丁目のボートレース大村は、敷地内の選手宿舎を日本モーターボート競走会から購入し、今月から管理を始めた。レース開催時には宿舎として使用し、災害時には避難所としても活用したい意向だ。
 選手宿舎は全国ほとんどのボートレース場で同競走会が所有・管理している。同会が管理を各ボートレース場の施行自治体に委ねる方針を示したところ、非開催時は施設を自由に使えるという利点を見込み、ボートレース大村が全国で初めて購入した。購入額は5億円。今後は宿舎の賃貸料として同会から年間約3千万円が支払われる。

選手宿舎内の食堂

 大村市ボートレース企業局によると、宿舎は地上3階建て。60室の個室があり、レース開催中は選手たちの生活の場となる。食堂のほか、男女別の風呂やトイレがある。環境への配慮から太陽光発電を備える方針で、災害時の電力確保も見据える。避難所としての活用以外にも、ファン向けの宿舎見学会なども考えているという。
 馬場宏幸局長は「災害時の臨時避難所として既に利用しているスタンドとあわせ、宿舎も活用することで地域に貢献していきたい」と話した。

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