ニデック、法定上限超える配当・自社株買い 総額288億円「財務や経理担当者の認識不足」

ニデック本社

 ニデックの2022年9月中間配当金などが法定上限額を超過していた問題で、同社は16日、超過額が計約288億円に上るとした外部調査委員会の調査報告書を発表した。財務や経理担当者の認識不足が原因という。

 報告書によると、22年9月中間配当で支払った約201億円と、22年9月~23年3月に実施した2回の自社株買いに投じた一部計約87億円分が会社法などで定める上限額を超過していた。

 弁護士3人でつくる調査委員会は、取締役に違反の認識がなく、刑事責任が認められないとした。再発防止策で社員の研修や外部専門家の活用を挙げた。

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