夏風邪ヘルパンギーナが流行、青森県上十三地域に警報 県内、2019年以来

 青森県は22日、上十三保健所管内に、乳幼児を中心に流行する夏風邪の一種・ヘルパンギーナの警報を発表した。警報は、2019年8月下旬~9月上旬の週以来となる。ヘルパンギーナは今シーズン、全国的に流行している感染症。飛沫(ひまつ)感染や接触感染が主な感染経路のため、県はうがいや手洗い、手指消毒などの対策を呼びかけている。

 ヘルパンギーナは原因となるウイルスが複数あり、感染すると発熱症状や口の中に水膨れのような発疹が現れる。5歳以下の感染が大部分を占める。

 直近1週間(12~18日)に県内の小児科38定点医療機関から報告があった感染者数は68人で、前週から54人増えた。1定点当たりの患者数は1.79人。保健所管内別では、上十三の患者数が最も多い38人、1定点当たりでは6.33人で、警報の基準となる1定点当たり6人を超えた。

 このほかの5地域でも、警報レベルには達していないものの、感染が確認されている。

 ここ数年、新型コロナウイルス対策によって、ヘルパンギーナを含むほかの感染症の流行が小さかった。流行の抑制による免疫の低下や、新型コロナ対策の緩和などが、全国的な流行の背景にあるとされる。

 ヘルパンギーナは、症状回復後も2~4週間、便からウイルスを検出することがある。

 県環境保健センターは、おむつを処理する際に手袋を使うなど、注意を払うよう求めている。

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