麻薬探知犬「バッカス号」退役 空港などで7年間活躍 長崎税関

バッカス号を見つめる内田さん(右)と古野さん(左)=長崎市、長崎税関

 空港などで不正薬物の密輸取り締まりに活躍してきた麻薬探知犬「バッカス号」の退役式が22日、長崎県長崎市出島町の長崎税関であった。任期を終えたバッカスに感謝状と遊び道具などが贈られ、里親となる福岡県福津市の内田悟さん(74)に引き取られた。
 バッカスはラブラドルレトリバーの雄で8歳。2016年に配備され、同税関管内(壱岐と対馬を除く県内、佐賀と福岡の一部、熊本と鹿児島の全域)の空港や港などで不正薬物の水際取り締まりに当たったほか、広報活動にも貢献。同税関職員らは「他の探知犬よりも集中力が高かった」と評した。
 1年間バッカスのハンドラーを務めた同税関職員の古野有紀さん(21)は「さみしいが大事にしてもらえる人に引き取ってもらえて安心」とねぎらった。内田さんは「これからが楽しみ。一緒にキャンプに行きたい」と話した。
 同税関によると、麻薬探知犬は全国で約130頭。バッカスが引退した15日、新たな麻薬探知犬が配備された。

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