びわ葉混合発酵茶を手軽に ペットボトル飲料「長崎香茶」 長崎県内で7月12日発売

びわ葉混合発酵茶を使った「長崎香茶 びわ」=大村市、coto

 長崎県や県立大、長崎大などの共同研究により生まれた「びわ葉混合発酵茶」を手軽に飲んでもらおうと、大村市須田ノ木町の食品卸業「サンダイ」(吉野由喜男社長)がペットボトル飲料「長崎香茶 びわ」を12日に発売する。県産の茶葉とびわの葉100%で仕上げ、紅茶のような爽やかな香りとすっきりした味わいが特徴。産官学の関係者は県内での浸透に期待を寄せる。
 びわ葉混合発酵茶は県農林技術開発センターなどの研究で誕生。茶葉とビワの葉を混ぜてもみ込みながら発酵させる製法を世界で初めて開発した。同センター茶業研究室の藤井信哉主任研究員によると、茶葉が持つ酵素の力を引き出すことにより、食後の血糖値の上昇を抑える効果が期待されるという。
 東彼東彼杵町の茶生産者らでつくる長崎ワンダーリーフが混合発酵茶を生産。これまでも健康食品の原料などに使われてきたが、県民に広く親しんでもらおうとサンダイがペットボトル飲料化した。サンダイは茶飲料の自社ブランド「茶楽々(ちゃらら)」を新たに立ち上げ、第1弾商品として販売を開始する。
 同市本町のコワーキングスペース「coto」で7日、県や大学、企業の関係者を招いた商品発表会があった。藤井主任研究員が茶の独自性や効能について説明。

びわ葉混合発酵茶の効能などを説明する藤井主任研究員=大村市、coto

商品を試飲し、完成を祝った。サンダイの吉野豊取締役は「県産素材を使い県総出でつくった茶なので、県民に広く知ってもらいたい。そのぎ茶やビワの生産者にとってもいい材料になれば」と話した。
 「長崎香茶 びわ」は1本500ミリリットルで216円。12日から県内のスーパーマーケットなどで順次販売する。

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