ドーム形の磁器に細やかな装飾を施し、ろうそくやLEDの明かりで照らすインテリア「リトファニー」の製造・販売を東彼波佐見町長野郷に工房を構える「びぎん・じゃぱん」が12日から始めた。井川由架代表(58)は「温かみのある明かりで、食器だけではない焼き物の魅力を提案したい」と話している。
同社は2年前、陶板とLEDを組み合わせて光を通し、画像を浮かび上がらせる「波佐見焼フォト」を県窯業技術センターと開発した。陶土を流し込み陶板の成形に使う石こう型の制作には、コンピューター制御の加工機を使用。写真を3Dデータにして削り出すことで、高精彩な加工が可能になった。
リトファニーは欧州でも作られているが、型作りは手作業。同社は「波佐見焼フォト」の技術を応用することで曲面に写真のような精細な彫りを入れられるようになり、表現の自由度が増した。
同社は「LuCeRa(ルセラ)」のブランド名でテーブルライトや贈答品として消費者や企業に提案する。井川さんは「リトファニーが窯業とクリエーターを結ぶ架け橋になり、将来を担う若い世代が窯業に興味を持つきっかけになれば」と話している。
リトファニーは6600円から。
波佐見焼でリトファニー 温かな明かり楽しむ 新たな焼き物の魅力を提案
- Published
- 2023/07/12 11:20 (JST)
- Updated
- 2023/07/13 15:22 (JST)
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