青森銀、みちのく銀 2年未利用口座に手数料 不正利用防止狙い

 青森銀行とみちのく銀行は19日、普通預金や貯蓄預金の口座を対象に「未利用口座管理手数料」を12月に新設すると発表した。12月1日以降、入出金などの取引が2年間ない場合、年間1320円(税込み)を引き落としで徴収する。口座売買やマネーロンダリング(資金洗浄)などの不正利用を防止する狙い。

 未利用口座の対象となった場合、銀行側が手数料徴収について事前に文書で通知し、それでも約3カ月利用がなければ口座から手数料を引き落とす。初回引き落としは2025年12月の予定で、その後も1年ごとに口座の利用状況を審査し、利用がなければ毎年9月に通知し、12月に手数料を徴収する。

 預金残高が手数料額に満たない場合は、全額を引き落とし口座を自動解約する。

 今年12月1日以前に開設した口座も対象。預金残高が1万円以上ある口座や、口座がある店舗で金融商品の仲介を受けている場合に加えて、融資の返済口座、教育資金贈与専用口座などは対象外となる。

 未利用口座管理手数料はメガバンク、地銀、信金など全国的に広がっており、県内金融機関では青い森信用金庫が導入済み。両行は2025年1月の合併後に徴収が始まるタイミングでの導入を決めた。

 両行によると、現時点で2年以上取引のない預金口座は相当数あるという。青銀の担当者は「使っていない口座があれば解約したり使ったりしてほしい」、みち銀の担当者は「これを機に、不正利用される可能性のある口座を見直してほしい」と呼びかけている。

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