インド商工会議所連合会(FICCI)の調査によると、製造業の57%が2023/24年度第1四半期(23年4~6月)の生産量について前年同期比で「拡大」を見込んでいることが分かった。生産拡大を予想する企業の割合は、いずれも55%だった前年同期、前期を上回った。
調査は自動車・自動車部品、資本財・建設機械、セメント、化学品・肥料・医薬品など主要業種の大手、中小企業合わせて400社以上から回答を得た。対象企業の年間売上高は計7兆7,000億ルピー(約13兆円)規模となる。
23年4~6月の受注について、企業の58%が前年同期比で「増加」と答え、好調な需要が生産増加につながっているようだ。7~9月の需要についても、FICCIは「楽観的」とみている。
在庫については、企業の87%が前期比で「増加もしくは同水準」と回答。前期の85%から上昇した。輸出については、「増える」との回答は28%で、前期から2ポイント悪化した。
■電子製品・白物家電が高成長か
FICCIは主要10業種の成長の度合いについても予想した。23年4~6月に20%超の高い成長率を見込むのは電子製品・白物家電。10~20%未満は自動車・自動車部品と資本財・建設機械だった。
一方、5%未満の低成長となる業種はなかったが、残る7業種(セメント、化学品・肥料・医薬品、金属・金属製品、工作機械、その他、繊維・衣料品・工業用布、玩具・手工芸品)は5~10%の中程度になる見込み。
23年4~6月の生産設備の稼働率は平均75%で、前期と同水準だった。業種別では、セメントが85%で最も高かった。これに自動車・自動車部品と金属・金属製品がいずれも80%で続いた。最も低かったのは玩具・手工芸品で60%だった。