「メッセージTシャツ着るな」にNO! えん罪被害者支援団体が裁判所に要請書

大津地裁前で要請書を示す国民救援会県本部の中野会長(27日午前、大津市)

 滋賀県東近江市の湖東記念病院での患者死亡を巡り、再審で無罪が確定した元看護助手西山美香さん(43)が国家賠償を求めた訴訟の口頭弁論で着ていたTシャツを、大津地裁が「メッセージ性がある」として着用しないよう求めた問題で、西山さんを支援する日本国民救援会県本部のメンバーらが27日、地裁を訪れ、撤回を求める要請書を渡した。

 要請書は、「Tシャツ着用のままでも法廷の秩序は十分保たれている。憲法が保障する表現の自由を優位に位置付けるのが冷静な判断であり、制限を撤回するよう強く要請する」とした。

 中野善之助会長(80)は「訴訟の進行を妨げるものを持ち込むことはしていない。基本的人権を守るべき裁判所として間違った措置だと思う」と話した。

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