深刻なバス運転手不足で人材確保への取り組み“運転体験会” 静岡市清水区

市民の足を支える路線バスなどの運転手不足が深刻となっています。新たな成り手を獲得しようと企業側も工夫を凝らしています。

(バス指導員)

「突き当りを左へ曲がります」

7月、静岡市清水区にある安全研修センターで行われたバスの運転体験会。これはバスの運転手の魅力を知ってもらおうと、「しずてつジャストライン」とハローワークが共同で開催し20代から70代までの13人が参加しました。「しずてつジャストライン」はこうした運転体験会を定期的に開催していますが、それにはある切実な理由がありました。

(しずてつジャストライン人事部人材支援課 安田貴明 課長)

「昨今言われているバスの運転手不足は当然あるが、その他にも2024年問題や運転手の高齢化で今後バスの運行本数を継続することが非常に難しくなってくることが予想される」

約500台のバスを所有し、現在、静岡県中部などで80~90路線を運行していますが、今後も運転手の高齢化が進めば減便せざるを得ない状況になるといいます。バスを含む大型二種免許を持つ若い世代は年々減少傾向にありいまや6人に1人が60歳以上となっています。そんな中、新たな 運転手を確保しようと、企業側も工夫を凝らしています。今回体験会が開かれたのは、「しずてつジャストライン」が持つ独自の研修施設です。免許を持つ前から路線バス運転の練習が積めるため、未経験者でも数か月でデビューすることが可能だといいます。バスの運転を体験した参加者は。

(参加者・60代)

「こういうときでないとバスの感覚、実際運転してみて自分が運転できるか、年が年だし感覚が鈍っているのでこの機会に乗らせてもらった002656面白い体験ができて楽しかったです」

(参加者・40代)

「この施設自体が、ジャストラインさんの経営理念やビジョンの安心・安全を担保するために建てられた施設だと感じて、運転手を大事にしている会社だと思った」

(参加者・20代)

「もともと運転することは好きだったので、今回ちょうどこのような説明会があったので来た」「実際に運転することができたので前向きにバスの運転手を検討していけたらと思う」

「しずてつジャストライン」は、今後も月に1回ほど運転体験会を開催していくということです。

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