●プロジェクトに手応え
朝スッキリと迎えられる砺波っ子が増えた-。砺波市と「体調管理パートナー契約」を結ぶ大手食品会社の明治(東京)のヨーグルト飲料「R-1」を飲用後、「朝すっきりしている」と答えた小学生が6.7%、中学生が11.6%それぞれ増えたことが、市のアンケート調査の結果で分かった。「集中力」や「学習意欲」などの改善も見られ、市は健康状態の向上に一定の手ごたえを感じている。
砺波市では「街の強さひきだすプロジェクト」と銘打ち、昨年10月~今年3月末まで市内の全小中学校の児童生徒ら約4千人に土日を除き毎日、明治が「R-1」を無償提供。同社が自治体と連携した大規模な健康サポート事業は初めてで、市は飲用前の昨年10月と飲用後の3月に小学生2391人、中学生1336人を対象に「睡眠」や「便通」「学習意欲」などの項目でアンケート調査した。
結果によると、飲用後に「朝、すっきりとしている」と回答した小学生は68.2%(飲用前61.5%)、中学生は66.4%(同54.8%)に上昇。「昼間に眠くなることはなかった」と答えた小学生は1.5%、中学生は3.3%それぞれ飲用後に増えた。
「授業中の集中力」では飲用後に「あった」と回答した小学生が3.4%、中学生3.6%それぞれ増えた。「学習意欲」でも小学生が3.6%、中学生が2.6%が増えた。「便通」では排便頻度が「毎日出た」「週に5~6回出た」の回答が微増した。
プロジェクトの参加後に「体調がよくなった気がする」と回答した児童生徒は約75%で、健康への意識が高まった小学生は86.3%、中学生は89%に上った。
一方で、砺波市が明治が縁を結びきっかけとなった「1073」の数字を児童生徒や保護者の半数近くが知らず、告知面の課題も浮かび上がった。
市の担当者はアンケート結果について「もともと高い健康への意識がさらに高まった」と分析し、引き続き明治側に「R-1」の提供継続を求めるなど、市民の体調管理をサポートして街全体の活性化につなげるプロジェクトを一層推進していきたい考えだ。