数的有利も追いつけずチェルシーがウェストハム相手に敗戦。PK献上のカイセドはほろ苦いデビューに|プレミアリーグ

写真:試合を決定づける3点目を挙げたパケタ

現地時間8月20日、プレミアリーグ第2節のウェストハムvsチェルシーの一戦が、オリンピックスタジアムで行われた。

開幕節でアウェーのボーンマス戦を1-1で終えたウェストハムの変更点は1カ所のみ。パブロ・フォルナルスに代わり、14日にサウサンプトンから獲得したジェームズ・ウォード・プラウズが先発を果たした。

一方、前節ホームでリヴァプールと引き分けたチェルシーは、負傷により離脱したキャプテンのリース・ジェイムズに代わりマロ・ギュストが先発入りし、その他のスタメンはリヴァプール戦と変わらず。英国史上最高額の移籍金でブライトンから加入したモイセス・カイセドはベンチスタートとなった。

最初にビッグチャンスを迎えたのはウェストハムだった。5分、新加入ウォード・プラウズのCKからクルト・ズーマが頭でつなぎ、最後はジャロッド・ボーウェンがゴールを狙うも、チェルシーのGKロベルト・サンチェスが何とかボールをかき出す。

しかし直後の7分、再びウォード・プラウズがCKを蹴ると、ナイェフ・アゲルドの頭にピタリと合いウェストハムが先制ゴールを挙げる。セットプレーの名手として知られる新加入のウォード・プラウズがさっそくその武器を見せつけた。

いきなり失点を許したチェルシーは9分、アクセル・ディサジの縦パスを受けたエンソ・フェルナンデスがニコラス・ジャクソンへスルーパスを送ると、抜け出したジャクソンがエリア内でGKアルフォンソ・アレオラに倒されるが、VARによりオフサイドの判定に。

チェルシーは出鼻をくじかれたものの、その後はボールを保持する展開となる。迎えた28分、ベン・チルウェルが左サイドから上げたクロスが弾かれると、ボールはエリア内にいたカーニー・チュクエメカのもとに。チュクエメカは鮮やかなフェイントで相手DFをかわすと右足を振り抜き同点ゴールを挙げる。

さらに42分、ラヒーム・スターリングが相手陣内でボールを受けると、すぐさま前を向いてペナルティエリアに侵入。ウェストハムのトマーシュ・ソーチェクが足を引っ掛けてしまいPKの判定が下る。このPKをエンソ・フェルナンデスが蹴るも、GKアレオラが完全に読み切ってストップし、チェルシーの逆転はならなかった。

前半終了間際にはチュクエメカが左ヒザを痛めピッチに倒れ込み、チェルシーは一時的に10人に。アディショナルタイムが9分を迎えた頃に笛が吹かれ前半は1-1で終了した。

後半、チェルシーはチュクエメカに代えてミハイロ・ムドリクを投入。しかし、勝ち越しに成功したのはウェストハムだった。54分、ピッチ中央での混戦を制したウェストハムは、ウォード・プラウズが相手のクリアボールをダイレクトで前線のミカイル・アントニオへ。チェルシーはDFレヴィ・コルウィルが止めにかかるも、アントニオは体の強さを見せつけ強引に突破。カバーに来たディサジを抜き切ることなく右足で強烈なシュートを放ち、勝ち越しゴールを挙げる。

1点を追うチェルシーは61分、チルウェルを下げてカイセドを投入。“英国最高額の男”がチェルシーでのデビューを飾った。

劣勢となったチェルシーに追い風が吹く。68分、前半にイエローをもらっていたナイーフ・アゲルドがスターリングを倒し、この日2枚目のイエローが提示され退場となった。

数的有利となったチェルシーはポゼッションを高めるも、引いて守るウェストハムの守備をなかなか攻略できない。

逆に90+1分には自陣でのクリアミスを拾われ、フォルナルスにGKとの一対一の状況を作られるも、これはGKサンチェスが右足一本で防いで難を逃れる。

しかし90+4分、カイセドがエリア内に侵入してきたエメルソン・パルミエリを倒してしまいPKを献上。これをルーカス・パケタが沈め、チェルシーは万事休す。マウリシオ・ポチェッティーノの初勝利はまたもおあずけとなった。
 

◉試合結果

ウェストハム 3-1 チェルシー

1-0 7分 ナイェフ・アゲルド(ウェストハム)
1-1 28分 カーニー・チュクエメカ(チェルシー)
2-1 53分 ミカイル・アントニオ(ウェストハム)
3-1 53分 ルーカス・パケタ(ウェストハム)

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