岩手県内コロナ患者急増 お盆の往来増加が要因か

車に乗った患者の検体採取に当たるいとうファミリークリニックの看護師=23日、奥州市江刺

 新型コロナウイルス感染者が岩手県内で急増している。岩手県によると、県内62カ所の定点医療機関から14~20日に報告された患者は1定点当たり30.42人で、前週比1.8倍に増えた。増加は9週連続。季節性インフルエンザでは「警報」の発表基準となる30人を超えた。盆期間中に、人の往来が増えたことなどが要因とみられる。流行地域の診療所では帰省客の感染事例があり、保育現場では対策に神経をとがらせている。

 奥州市江刺西大通りのいとうファミリークリニックには23日、発熱患者が訪れた。駐車場で車に乗ったまま待機してもらい、看護師がPCR検査の検体採取に追われた。盆期間中から患者数が増加。新規感染は盆前の約2倍に増え、帰省客や家庭内で広がるケースが多かった。

 県は、有症者の相談や受診先を紹介する「いわて健康フォローアップセンター」(0570.089.005)を開設している。

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