高校の寮生向け食事ストップ 提供元の業者は破産申し立てへ 地元の企業などから食事支援の動きも

広島県内の高校で、寮生向けの食事の提供が止まっている問題です。影響は全国に拡大していますが、高校生たちを支援する動きも出ています。

県教育委員会などによりますと、県内の7つの高校で業者による寮生向けの食事の提供がストップし、急きょ別の業者に協力を依頼するなど、対応に追われています。

食事の提供元は、広島市中区に本社がある「ホーユー」です。学校のほかにも官公庁の食堂などにも食事を提供しています。

末川徹 記者
「午前10時すぎです。こちらは県の職員などが利用する食堂ですが、きょうは閉まっています」

広島県議会にある食堂では、6日から営業が停止しました。再開のめどは立っていないといいます。

支援の動きも出ています。神石高原町にある県立油木高校では、4日から寮生と職員あわせて22人分の食事が提供できなくなっています。次の業者が決まるまでの間、6日から地元や周辺の企業・団体が昼食や夕食の弁当を提供するほか、地元の学校が当面4日間、食堂で夕食を提供することになりました。

学校は「生徒たちは物価が高騰して企業が採算が取れないことなどを身をもって体験し、ショックを受けていたが、地域の支えがあることを知り、社会に対する見方が良い方向に変わっていければ」と話していました。

5日夜、RCCの取材に応じたホーユーは、「破産手続きに向けて準備中で、広島地裁に近く破産を申し立てる予定だ」と話しました。

大手信用調査会社の帝国データバンクによりますと、負債はおよそ16億7000万円に上る見込みだということす。

ホーユーは全国でおよそ150施設に食事を提供していて、そのうち半分程度が停止していることも明らかにしていて、影響は全国に広がっています。

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