サンダーバード、しらさぎ敦賀駅スムーズ乗り換えへ福井県知事動く JR西日本に要望意向

福井県議会代表質問で答弁する杉本達治知事=9月7日、県会議事堂

 福井県議会は9月7日、本会議を再開し、最大会派の自民党福井県議会と第2会派の民主・みらいが代表質問した。先月末に北陸新幹線金沢―敦賀間の運行計画が発表されたことを受け、杉本達治知事は敦賀でのスムーズな乗り換えや少しでも安い料金体系をJR西日本に求めていく考えを示した。畑孝幸議員(自民党福井県議会)への答弁。

 福井を全国にPRするため県が募集した「福井情熱駅長」について杉本知事は、千人の応募枠に約1200人の申し込みがあったと説明。「県民の盛り上がりは一気に高まっている」と述べた。

 JR西が8月30日に示した運行計画では、東京から敦賀へ直通する「かがやき」「はくたか」は1日に計14往復運転する。敦賀駅で大阪方面からの特急サンダーバードや名古屋方面からの特急しらさぎと接続する「つるぎ」が計25往復運行。サンダーバード、しらさぎの運行本数も現状を維持する方針。

 杉本知事は、かがやきの県内全駅停車や、つるぎの増発に触れ「東京へ速達でき、しらさぎやサンダーバードとの乗り換えもスムーズにできる素地が整った。米原経由が維持された上で、新たに北陸新幹線でさらに早く東京にたどり着ける道筋ができたことは大変意義深い」と計画内容を評価した。

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 かがやき停車に関しては、2015年の金沢開業当初は1日1往復だった新高岡駅(富山県)がその後、週末中心になった。杉本知事は「JRは常時、ダイヤを見直していくとしており、観光地の磨き上げや2次交通の充実を図り、多くのお客さまにずっと続けて来ていただける仕掛けづくりを怠りなく進めていく必要がある」と指摘した。

 「福井情熱駅長」は首都圏向けのCMに出演し、福井の盛り上がりやおもてなしを発信する。募集を始めた8月18日から29日までに約400人、開業日が発表された30日から締め切りの今月3日までの5日間には約800人の申し込みがあった。杉本知事は10日には福井駅にカウントダウンボードを設置するとし「開業100日前など節目節目で大規模なイベントを行い、機運をさらに高めていきたい」と述べた。

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