「インフルとコロナ同時感染はあり得る」 37.5度超えたら検査検討 薬局は薬が足りない

新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行。新学期が始まって子どもたちの間でも感染が拡大していて、この地方の小児科医院も朝から大混雑です。

(スタッフ)
「今ものどが痛いと言っていますか?」
「午後6時頃で38.5度ですね。そこから熱は変わらないですか?」

名古屋市西区の みわた小児科。14日も朝8時半に開院するとすぐに、発熱外来の診察を待つ親子づれで待合室は大混雑。症状を訴える電話も鳴り止みません。

この小児科医院では、13日発熱外来で診察した子ども17人のうち7人がコロナの陽性でした。14日も午前中に検査を受けた16人のうち4人が陽性に。

(みわた小児科・三輪田俊介医師)
「コロナの感染者数が非常に多くなっているので、37.5度超えたら検査することを検討しましょう」

感染者が増えているのは、コロナだけではありません。

(みわた小児科・三輪田俊介医師)
「コロナだと思ったらインフルエンザだった方は多い」

コロナとインフルエンザの同時流行です。

(みわた小児科・三輪田俊介医師)
「先週だとインフルとコロナの同時感染の方もいた。両方が流行った場合、両方とも感染力の強いウイルスであるため、同時に感染することはあり得る」

愛知県や名古屋市によりますと、コロナやインフルエンザによる学級閉鎖は週明けから急に増えてきたということで、14日愛知県内の公立の小中学校や高校などでは、コロナで107クラス、インフルエンザで59クラスが学級閉鎖になりました。

愛知県では9月10日までの1週間で、定点医療機関あたりのインフルエンザの患者報告数が「4.89」となり、愛知県は14日「インフルエンザの流行入り」を発表しました。

みわた小児科では発熱がある場合、基本的にコロナとインフルエンザ両方の検査をしています。感染力が強いコロナとインフルの同時流行…その原因はどこにあるのでしょうか。

(みわた小児科・三輪田俊介医師)
「夏休みの終わり、8月末から段々と(感染者数が)上昇していて、何か1つが原因だということではないが、人の交流などは(感染が)広がる原因にはなってくる」

(保護者)
「インフルエンザが流行っている感じはまだないが、熱が出ると急に焦る」
「(コロナとインフル)同時になったらどのように看病したらいいかわからなくて不安」

同時流行で薬局は“風邪の症状を抑える薬”が足りない!

影響は、他にも広がっています。

(大野和之記者)
「名古屋市中川区の薬局に来ています。薬不足の影響が続いていて、こちらの咳止めの薬は残り10錠です」

名古屋市中川区の大島薬局。医師の処方箋が必要な「処方薬」の調剤と「市販薬」の販売の両方を行っていますが、最近は特に処方薬の調剤で使う“風邪の症状を抑えるための薬”が不足しているとのこと。

(大島薬局・大橋弘治さん)
「一番よく出ている咳止めがこちらになるんですが、今在庫が40錠しかないです。発注もしているが入ってきていない状態。なくなってしまった時に違う種類の咳止めを使おうと準備している」

2020年のコロナ禍から薬不足は慢性的に続いてきましたが、最近の薬不足の原因はやはり…

(大島薬局・大橋弘治さん)
「コロナの患者が増えているのと、インフルエンザも流行ってるし、それ以外の風邪も流行っている」

コロナの変異株とインフルエンザが同時流行していることで、風邪の症状を抑える薬の需要が再び増加し、生産が追いつかなくなっていることが考えられるということです。店の利用客に話を聞いてみると…

(利用客)
「母がコロナになって私も4日くらいたってからコロナ陽性と言われたが、その時(8月)はまだ薬を頂けていたんです。これからどうなるか少し心配」
(大島薬局・大橋弘治さん)
「(薬の)安定供給はもう少し先なのかなという感じがします」

こちらの薬局では、「早め早めに薬の発注をかけつつ、足りない薬は他のもので代用して乗り切っていくしかない」と話しています。

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