九州初!公道も走行可能 自動運転宅配ロボを導入 長崎のIT企業、人手不足解消へ

荷物を乗せて屋外を走るデリロ=長崎市、NDKCOM

 長崎県長崎市の地場IT、NDKCOMは21日、ロボット開発を手がけるZMP(東京)の公道も走れる自動運転宅配ロボット「デリロ」1台を九州で初めて導入したと発表した。働き手の減少など社会課題解決に向け実証実験を重ね、3年以内のサービス実用化を目指す。
 NDKCOMの榎一弘社長は昨年7月、ZMPの谷口恒社長からロボットの自動運転の可能性について説明を受けたことを機に、早期参入を決定。事業再構築補助金を活用した。
 デリロは最高時速6キロ。1時間充電で4、5時間走行できる。荷物を入れると目的地まで自動走行し、受取人がQRコードをかざすと扉が開く。「左に曲がります」など声を出し、クリクリと動く目は愛嬌(あいきょう)がある。病院や薬局での薬の自動運搬などを想定しているという。
 長崎市平野町のNDKCOMで同日、会見した榎社長は「価格や性能、道路の環境など課題は多いが一つ一つクリアして新たな付加価値が創出される」谷口社長は「快適な生活を送れるように地元の企業と一緒に街づくりをしていく」とそれぞれ話した。

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