島原鉄道 大型2種取得へ全額支援 21~59歳対象に制度導入 運転手不足の対策で

大型2種免許取得支援制度のポスターを手にする島原鉄道の担当者=島原市、同社

 島原鉄道(島原市)は、バスの運転に必要な大型2種免許の取得費用を全額支援する採用制度を9月、導入した。運転士不足を受けた対策で、普通免許取得後3年以上経過した21~59歳が対象。採用後、自動車学校で合宿し、免許取得を目指す。費用は10年間勤続すれば免除される。
 同社によると、普通免許を持つ人が大型2種を合宿で取得するためには、通常50万円以上かかる。同社のバス運転手は、2019年10月時点で73人いたが、新型コロナウイルス禍に伴う減便などの影響で退職して現在は50人。10月1日のダイヤ改正時点で必要数に対し5人ほど足りない見込みという。
 これを受け同社は、伊万里自動車学校(佐賀県伊万里市)と業務提携。大型バスの運転技術や交通法規などを学び、大村市の運転免許試験場で学科試験に合格すると、最短約20日間で大型2種免許が取得できるようにした。免許取得後は同社で初任教習を約1カ月半受けた後、島原、諫早、口之津のいずれかの営業所に配属される。
 担当者は「教習期間中も給与を支給する。バス運転手に関心があっても初期費用などで断念していた人にも採用の間口を広げたい。未経験者も全力でサポートする」としている。問い合わせは同社人事課(電0957.62.2231)。


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