100年前のピアノでコンサート 有田小で優雅にプロの三重奏

モーツァルトの名曲を演奏するピアノトリオ=有田町の有田小

 有田町の有田小で8日、昨年修復された約100年前のドイツ製ピアノを使ったコンサートが開かれた。ピアノが置かれた図書室に地域の人ら約70人が集まり、プロの演奏家によるバイオリン、チェロとの優雅な三重奏に聴き入った。

 ピアノはドイツのシードマイヤー社が製造し、1926(大正15)年に町の人々が子どもたちのために輸入したとされる。長く使われずに同校に保管されていたが、地域の有志が再生に取り組み、資金を集めて昨年春に修復を終えた。

 コンサートは、修復に協力した人らにピアノの音色を楽しんでもらおうと企画した。ピアノ津田裕也さん、バイオリン白井圭さん、チェロ門脇大樹さんがモーツァルトの三重奏曲を披露。同校の卒業生で武雄市に住む金子敏恵さん(72)は「素晴らしい演奏を近くで聞くことができて幸せでした」と感激していた。(青木宏文)

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