フリースクール発言 滋賀県知事が連絡協に回答「子ども・子ども・子どもの精神で」

小椋市長の不適切発言に関する滋賀県知事と県教育長からの回答文について報告する県フリースクール等連絡協議会の関係者(30日午前10時5分、東近江市役所)

 フリースクールや不登校に関する滋賀県東近江市の小椋正清市長の不適切発言を巡り、滋賀県フリースクール等連絡協議会(彦根市)は10月30日、東近江市役所で記者会見を開き、県知事と県教育長に提出していた意見書に対する両者からの回答文を公表した。

 三日月大造知事は、回答文の中で「『子ども・子ども・子ども』の精神で、子どもたちの居場所づくりと学びの保障のために、できることをともに積み重ねていくことが大切だ」とした。福永忠克教育長は、不登校に対する県の基本理念に触れ、「『すべての人が愛情をもって子どもたちの生きる力を育むこと』を基本理念とし、その実現に向けて『安心して成長できる場をつくること』、『多様な学びの機会を確保すること』の2本の柱を掲げております」と回答した。

 協議会の柴田雅美会長は「県知事、県市町の教育委員会とともに不登校やフリースクールについて考えるきっかけになったと捉えている。次に何ができるのかを前向きに考えていきたい」と話した。

 小椋市長は今月17日に「不登校になる大半の責任は親にある」「フリースクールは国家の根幹を崩しかねない」などと発言し、後に不適切と認めて謝罪した。

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