村山地域の原木ナメコの魅力を多くの人に知ってもらおうと、県などは6日、寒河江市幸生の山林で収穫体験会を開いた。ほだ場には直径約8センチのナメコもあり、参加者は大きさに驚きながらハサミで丁寧に摘み取っていた。
地元の若手農家やシンガー・ソングライターの庄司紗千さん(山形市)など14人が参加し、近くの林業菊地広行さん(80)のほだ場を訪れた。菊地さんは、原木ナメコの豊かな香りと歯応えが消費者の人気を集める一方、天候の影響を受けやすく、今年は猛暑により収穫量が例年の6~7割程度に落ち込んだ状況を説明した。
来年から本格的に原木ナメコを栽培するという農業西尾佑貴さん(39)=同市中河原=は「菌床とは違う、原木ならではのおいしさを伝えたい」と話し、菊地さんは貴重な後継者を頼もしそうに見守っていた。