ブランド米、情報交換 天童で大会、全国の生産者が交流

各産地のブランド米を試食しながら情報交換する参加者=天童市

 全国ブランド米産地生産者交流大会が8日、天童市の滝の湯で開かれ、本県を含む16都県の生産者や自治体、JA関係者ら約400人が講演や試食、産地PRなどのイベントを通じて親睦を深めた。大会宣言で、さらなる栽培技術の研さんや高品質米の生産を誓い合った。

 講演では、食味の良い炊飯米の構造などを研究している新田洋司福島大副学長と、鶴田裕月間食糧ジャーナル編集部長が壇上に立った。鶴田編集部長は各産地で高品質のコメを作り、高価格帯で販売し続けることが米価と産地の維持につながると強調した上で「国の方針もあり、農業は大規模化が進む。安定収入を確保するため、ブランド米に加えて今後需要が高まる業務用の多収品種を生産することも重要」と述べた。

 試食では県産ブランド米「つや姫」「雪若丸」のほか、青森県の「青天の霹(へき)靂(れき)」、宮城県の「だて正夢」、福井県の「いちほまれ」などが提供され、参加者が食べ比べながら各産地の情報を交換していた。

 大会は山形「つや姫」「雪若丸」ブランド化戦略推進本部などが2019年、各産地に呼びかけ、本県で初開催した。今回は新型コロナの影響で4年ぶりの実施となった。来年は島根県雲南市で開かれる。

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