置賜と上山の一部、7万2700戸が一時停電 山辺の変電所、作業中の人為的ミス 

停電で信号機が滅灯した交差点で交通誘導する南陽署員=8日午後1時31分、高畠町高畠

 8日午後1時20分ごろ、置賜全8市町と上山市の一部で、最大約7万2700戸(街路灯含む契約数)が停電した。午後1時39分まで全て復旧した。停電は約20分間だったが、道路の信号機は消え、JR山形新幹線つばさで遅れが発生。エレベーターに閉じ込められた人もいた。東北電力ネットワーク山形支社によると、大規模な停電の原因は、山辺町の変電所での機器交換に伴う作業での人為的なミスだった。

 同支社によると、当時、同町の西山形変電所で作業員4人が送電用の制御装置を入れ替える作業をしていた。ミスは新たな機器を取り付けた後の動作確認で発生した。本来は作業前に、制御装置からの各種信号が送られないようにする必要があったが、この措置をせずに確認作業を始めてしまったという。このミスで、遮断器が作動し、置賜地域などに電気を供給する送電装置が止まった。

 停電発生後に、同支社には電話で原因や復旧時間を確認する問い合わせが相次いだ。作業中のミスが原因だと説明したという。状況を確認しようとホームページへのアクセスも集中し、一時つながりにくくなった。

 同支社の担当者は現場での作業状況や原因を詳しく調査して再発防止に努めるとした上で、「多くの県民に迷惑をかけてしまい、誠に申し訳ない」と陳謝した。

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