ジョージアで原爆展 長崎・追悼平和祈念館 来月15日から オンラインで被爆者の講話も

鈴木市長に思いを伝える三瀬さん(左から2人目)=長崎市役所

 長崎県長崎市の国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館は12月15日から来年1月30日まで、ジョージア・トビリシのイリア国立大で、原爆の惨禍を伝える初の「ヒロシマ・ナガサキ原爆展」を開く。11月24日、関係者が長崎市役所を訪れ、鈴木史朗市長に概要を報告した。
 同館は2005年から海外原爆展を開催。昨年度までに13カ国24都市で開き、計12万3135人が来場した。
 ジョージアは、国土の2割近くを隣接するロシアに占領され、ウクライナと同様、核兵器の脅威にさらされている。原爆展では写真パネル約30点や被爆体験記などを展示。被爆者の三瀬清一朗さん(88)と清野定廣さん(86)の講話をオンラインで実施する。
 三瀬さんは「戦後78年たってもまだ苦しんでいる被爆者の体験を通して核兵器廃絶を訴えたい」と語り、鈴木市長は「核兵器の影響を説得力を持って伝えられるのは被爆者のほかない。三瀬さんの言葉で伝えて世界の機運を高めて」と激励した。

© 株式会社長崎新聞社