「一押し足りない 決め手がない なぜ?」最後の最後でJ1復帰がするり…エスパルス来季もJ2 監督も選手もサポーターも静岡市長も落胆

12月2日に行われたプレーオフ決勝でJ1昇格の切符を逃した清水エスパルス。「天国と地獄」を味わったサポーターは、カメラの前で涙を流して訴えました。

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<清水エスパルス 秋葉忠監督>
「何回負けて泣いてるんだと。プロとして何も残せない。まだまだ、足りないということですから」

J1昇格の切符は1枚。リーグ戦4位に終わったエスパルスは、3位ヴェルディに勝つことが絶対条件でした。0対0で迎えた後半16分、試合が動きます。右サイドから乾貴士→北爪健吾→中山克広と細かくつなぐと、ヴェルディのハンドでPKを獲得。キッカーのエース・チアゴサンタナは、右隅に落ち着いて決め、待望の先制点を奪います。

しかし、J1昇格の切符に手が掛かった後半アディショナルタイムに、悪夢が待っていました。DF高橋祐治がペナルティーエリア内で、スライディングで相手を倒し、相手にPKを与えてしまいます。運命の一瞬。願いも空しく、ボールは、GK大久保択生の手のわずか上をすり抜け、万事休す。1対1の引き分けに終わったエスパルス、1年でのJ1復帰がその手からするりとこぼれ落ちました。

<清水エスパルス MF乾貴士選手>
「本当にふがいないシーズンだったなと」

静岡市内にあるエスパルス選手いきつけの店は、静寂に包まれました。

<エスパルスサポーター>
「清水は、J1にいなければいけないチームで負けたのは、すごく悔しいです…」

<「おさかないっぱい福」店主 福田稔さん>
「選手が一番悔しいと思っているはず。僕らはいつも通りおいしいご飯を食べてもらって、『次、頑張ろう』と思ってもらえるように、僕は頑張るだけです」

地元・清水の商店街も、なかなか前を向けませんでした。

<商店街で店を営む女性>
「絶対勝つと思ったのにね…」

<商店街で店を営む男性>
「なんかこう一押し足りない。決め手がないよね。なぜかな?って」

<元サッカー日本代表 太田吉彰さん>
「(先制しても)引かないのが、エスパルスのよさだったが、シーズンの最後の方は少しずつ、先制をした後に(守備的に)引いてしまうシーンがすこし多かった。きょうの試合もそうだが、先制した後にたたみかけるような気持ちが必要だったかなと」

秋葉監督らは4日、静岡市役所を訪ね、今シーズンを総括しました。

<清水エスパルス 秋葉忠宏監督>
「1シーズンでJ1に返り咲くことはできなかったというところ、監督として、責任を強く感じております」

<難波喬司 静岡市長>
「1番悔しいのはみなさまだと思う。これ以上は申し上げませんけど、本当にみんな悔しいという気持ちは一緒」

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