肉の土産、より便利に 中島商店(山形)が電子チケット導入

中島商店が取り入れた肉の電子ギフトチケット。切りたての肉を、より手軽に贈れるようになった

 食肉卸販売の中島商店(山形市、中嶋武司社長)は、肉の電子ギフトチケットの取り扱いを始めた。観光客の回復基調とともに、土産としての精肉需要が増加している。電子チケットにすることで、贈る側は商品を持ち運ぶ手間が省け、受け取る側は好きな時に注文できる。

 同社には観光客や地元客から土産として、山形牛など肉のギフトの問い合わせが増えているという。生肉は長時間持ち歩けず、保冷剤を入れるとかさばるという声もあった。電子チケットを取り入れることで消費者のニーズに応え、切りたての肉を食べてもらえるとの狙いがある。

 電子チケットは5千円、8千円、1万円の3種類。贈る側は、同社サイトから選び、自分の名前や住所などを入力して決済する。電子チケットの画面をスクリーンショットするなどし、メールやLINE(ライン)で相手に送る。受け取った人は、同じサイトの「電子チケット専用商品」の中から金額相当分の焼き肉用、すき焼き用などの商品を選び、自分の名前や住所を入力。同社は贈り主からのギフトかをメールなどで確認後、発送する。贈る側、受け取る側ともにサイト備考欄に相手の名前を入力するとスムーズだという。同社小売部での引き換えもできる。

 蔵王や山寺、文翔館などを描いた、サイトのQRコード付きの絵はがきも用意し、飲食店などに設置した。中嶋康博取締役部長は「欲しい時に欲しいものが注文できるスタイル。スキーなどで山形に訪れる多くの人に利用してもらいたい」としている。サイトの検索ワードは「中島商店 電子ギフト」。同社023(631)2282。

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