新年の福は初あめから 山形で製造始まる

麦芽水とグラニュー糖を煮詰めた原料を円形の鉄板に流し込み冷却する=山形市北山形2丁目・大山製菓

 無病息災や商売繁盛、家内安全を願う「初あめ」作りが、山形市内で始まった。同市北山形2丁目の大山製菓では、4代目の鈴木健太郎さん(46)と従業員が作業を続けている。

 同社創業の1961(昭和36)年ごろに複数あったという県内のあめ専門業者は現在、同社のみ。原料の麦芽水とグラニュー糖を煮詰めた糖液を円形の鉄板に流し込み、急速に冷やす。気温が高いと軟らかくなり、作業は寒い時季に限るという。多い日には1日当たり300キロ、12月中に計約6トンを製造する。

 今月末からスーパーなどに並び、1月10日の初市(山形市)などで販売される。紅白やごま、あんこなど7種類のほか、初市限定で濃厚きなこや濃厚抹茶など4種類が加わる。鈴木さんは「家族で新年の味を楽しんでほしい」と話した。

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