自民パーティー券疑惑 キックバックの有無、安倍派4人「確認し対処」 兵庫選出の派閥9議員アンケ

国会議事堂(資料写真)=東京都千代田区永田町1

 自民党派閥の政治資金パーティー券問題を巡り、神戸新聞社は兵庫選出の同党派閥所属の9議員にキックバック(還流)の有無などを問うアンケートを実施した。西村康稔経済産業相(衆院兵庫9区)ら安倍派(清和政策研究会)所属の4人はいずれも「事実関係を確認した上で適正に対応する」と回答し、具体的な説明は避けた。

 安倍派など同党の派閥では、販売ノルマを超えて集めた分を政治資金収支報告書に記載せず、議員側に還流していたとされる。

 アンケートは無派閥を除く9人を対象に、6日に書面を配布。2018年以降の政治資金パーティーについて、還流の有無や金額、政治資金収支報告書への記載などを聞いた。

 西村氏は、派閥の実務を仕切る事務総長を21年10月~22年8月に務め、資金の還流を受けたと指摘されている。13日午前、東京都内で疑惑について「幹部の一人として、強く責任を感じている。そう遠くない将来に説明責任を果たしたい」と述べた。

 派閥の常任幹事会メンバーの末松信介参院議員(兵庫選挙区)も「国民の政治不信を招いたことは大変申し訳なく思っている」と神妙な表情で語った。

 一方、二階派(志帥会)や岸田派(宏池会)にも収支報告書不記載の指摘があるが、二階派の谷公一衆院議員(兵庫5区)と山口壮衆院議員(同12区)は還流を否定。岸田派の盛山正仁文部科学相(衆院比例)は18~22年に、7回に分けて計112万5千円を受けたが「派閥からの寄付として受け、収支報告書に記載した」とした。

 麻生派(志公会)の松本剛明衆院議員(兵庫11区)と山田賢司衆院議員(同7区)は適正に処理していると答えた。(堀内達成、末永陽子)

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