竹田高生提案「eスポーツ」で市街地活性化 実証実験、高齢者らがゲーム満喫【大分県】

コンピューターゲームを楽しむ幅広い年代の人たち。対戦画面が壁に映し出され、司会者が場を盛り上げていた=竹田市竹田町の市城下町交流プラザ
eスポーツの体験者にアンケートを取る竹田高の生徒(左)ら

 【竹田】竹田市の竹田高1年生が市街地活性化策として「eスポーツ」の活用を提案している。地域の課題解決を探究する授業の一環で、人口減が進む中、にぎわいや雇用創出の方策として着目。17日には実証実験と位置付けたイベントがあり、幅広い世代が楽しむ姿を見て手応えを感じていた。

 授業は市と連携。1年生141人が8月から10班に分かれ、来年2月まで割り振られた各テーマの解決策を考える。

 eスポーツに目を付けたのは、「魅力あふれる中心市街地の活性化」を探るE班14人。担当の高瀬文徳教諭(54)が、卒業生で学校法人善広学園(大分市)の田野上泰司理事長に協力を頼んだことをきっかけに、同法人が運営するIVY大分高度コンピュータ専門学校(同)から講師が来校。eスポーツへの理解を深め、活性化策としての可能性を見いだした。

 竹田市竹田町の市城下町交流プラザであったイベントには、市民や生徒ら約60人が参加。同専門学校の教員吉武凌我さん(26)が「ゲームは1人でやるイメージだったが、今はみんなでプレーし、観戦して楽しむものになっている」と説明した。

 会場には5人対5人のシューティングゲームが用意され、子どもからお年寄りまでがキーボードとマウスを操作して攻防を繰り広げた。子や孫と体験した自営業服部真二さん(74)=市内会々=は「ドキドキ、ハラハラしてスポーツに似た感覚。目、両手、頭を使い、脳の活性化につながりそう」。

 生徒は来年2月に控える報告会に向け、参加者にアンケートを取った。高須愛未(めぐみ)さん(16)は「性別や年齢に関係なく楽しめると実感した。温泉入浴客に楽しんでもらったり、認知症予防への活用や雇用創出にもつながるかもしれない」と話した。

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