凍って溶けて、うまみ増 白鷹でアユの寒風干し始まる

軒下にアユがずらり。最上川の寒風にさらし、うまみを凝縮させる=白鷹町・道の駅白鷹ヤナ公園あゆ茶屋

 白鷹町の道の駅白鷹ヤナ公園あゆ茶屋で6日、恒例のアユの寒風干し(かんざら)作業が始まった。従業員がつり下げた約500匹が軒下に並び、最上川沿いを吹く寒風を浴びて、のれんのように揺らめいている。

 あゆ茶屋が2001年から取り扱う冬の名物商品。内臓を取り除いたアユを、塩、昆布、日本酒がベースの特製だれに漬け込み、10日~2週間ほど屋外につるして仕上げる。昼夜の寒暖差によって凍っては溶けてを繰り返し、うまみが凝縮されるという。

 毎年、寒さが厳しくなっていく頃とされる二十四節気の一つ「小寒」に合わせて作業を始めるが、今年は雪ではなく雨。樋口和貴駅長(43)は「おいしく仕上がるよう、寒気の訪れに期待したい」と話した。

 今月中旬ごろから、真空パック入り2匹920円で販売。店内でも提供する。来月下旬までに約3千匹をつくる。

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