避難所でコロナ感染拡大 住民密集、断水で環境悪化 能登半島地震

助け合いながら避難所生活を送る住民=6日午後0時40分、輪島市西脇町の河原田公民館

 能登半島地震の避難所で新型コロナの感染が相次いでいる。7日は午後5時半までに3市町で13人の感染が確認された。避難所は大勢の住民が密集する上、断水の影響で衛生環境が悪化しており、感染症まん延のリスクが高まっている。

 内灘町西荒屋小の避難所では、65歳以上の男女7人が新型コロナに感染していることが確認された。5日夜に1人が発熱を訴えて感染が分かり、同じ部屋にいた計7人の陽性が発覚した。

 輪島市では、ふれあい健康センターに避難していた80代と70代の女性2人が体調不良を訴え、病院受診後に陽性が判明。七尾市内では避難所2カ所で4人の感染が確認された。同市内で避難生活を送る男性は「コロナは怖いが、半壊の家に帰るわけにもいかない。どうしたらいいのか」と不安そうに話した。

 感染症拡大の恐れについて、馳浩知事は7日、県の災害対策本部員会議で「アルコールなど物資の支援を急ぎ、避難所の飽和状態を解決する必要がある」と話した。

© 株式会社北國新聞社