楽しみながら勉強を 県立大生、RPGアプリ制作 「勉強時間」でアイテムゲット

アプリ開発に取り組む学生=県立大射水キャンパス

 県立大情報システム工学科1年の鈴木空さん(19)ら清水義彦准教授のゼミ生13人が、ゲーム感覚で勉強を管理するスマートフォンのアプリ制作に取り組んでいる。勉強した時間に応じて武器やコインが手に入るRPG(ロールプレイングゲーム)で、11日に試作のパソコン版を富山市呉羽小の児童に体験してもらう。改良を加え、2025年度のアプリ配信を目指す。

 鈴木さんは中学生の頃から楽しく勉強できる方法として「勉強のゲーム化」を考えており、大学に入ってゼミでアプリの開発を提案し、採用された。

 ゼミでは、呉羽小児童に勉強の好きなところや嫌いなところについて聞き取りし、学生間で意見を出し合った。小中学生が親しみやすく、勉強に熱を入れる動機づけにはRPGが適しているとの結論に達した。

 主人公になって冒険し、敵を倒すRPGで、強くなるために必要な武器やアイテム、コインを手に入れる方法を「勉強時間」とした。あらかじめ設定した勉強の目標時間を達成すると武器やアイテムがもらえ、レベルも上がる仕組みだ。

 現在はゼミ生が授業時間や放課後、空き時間などを活用し、ゲーム制作を進めている。肥田慶治朗さん(19)は「子どもに飽きられないよう作るのが難しい」と話し、釣颯汰さん(19)は「勉強した分だけゲーム内で成長につながるので、やる気が出せると思う」と自信を示した。

 11日は呉羽小の児童に試作版を使用してもらい、意見などを反映させながらスマートフォン用に改良する。全国の子どもらに使用してもらうのが目標で、鈴木さんは「勉強をやらされていると感じる子どもは多いと思う。ゲームを通して勉強を楽しめるようにしていきたい」と意気込んだ。

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