「能登半島地震の影響があったというデータは得られなかった」南海トラフ地震に関する評価検討会 安心情報ではなく「いつ起きても不思議ではない」

南海トラフ地震に関する評価検討会が1月11日に開かれ、元日に発生した能登半島地震の影響について、検討した結果「影響があったというデータは得られなかった」としました。

【写真を見る】「能登半島地震の影響があったというデータは得られなかった」南海トラフ地震に関する評価検討会 安心情報ではなく「いつ起きても不思議ではない」

検討会は毎月1回、定例で会合を開き、静岡から九州の沖にかけて広がる南海トラフ地震の想定震源域とその周辺での地震活動を評価しています。

11日の会合では、南海トラフ周辺では特に目立った地震活動はなく、プレート境界の固着状況に特段の変化を示すようなデータは得られていないとしました。このため「南海トラフ地震が発生する可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていない」という、これまでと同様の評価をしました。

能登半島地震については、この検討会の評価対象ではありませんが、広い範囲で影響をみても、加わる力の変化の影響は見られなかったとしました。

一方で、評価を変えなかったことは安心情報ではなく「いつ大きな地震が起きても不思議ではないのが地震学的な評価」だとして、その前提で特段の変化はないとしています。

平田直会長は「安心だと思ってもらわれては怖い。南海トラフ地震では、強い揺れと高い津波が発生する確率は高く、これまで通り準備を進めてもらいたい」と話しました。

© 静岡放送株式会社