広域観光推進へシンポ 高岡市と金沢市、2月17日 加賀藩、前田家の歴史文化体感

シンポジウムに先駆けて実施された高岡・金沢の歴史文化を体験するモニターツアーで、金沢城公園を巡る参加者=昨年11月

  ●新幹線敦賀開業見据え 新ルート構築へ連携

 加賀藩文化を共有する高岡市と金沢市は、加賀藩や前田家ゆかりの歴史文化を体感できる広域観光ルートの構築に向け、2月17日にシンポジウムを開催する。角田悠紀・高岡、村山卓・金沢の両市長らが登壇し、両地域に根差す貴重な観光資源の今後の活用と連携を加速させる。3月16日の北陸新幹線敦賀開業により北陸3県が結ばれる新時代を控え、両市がタッグを組んで北陸観光の新たな提案として広域の加賀藩文化圏の魅力を打ち出し、誘客につなげる。

 「高岡・金沢 広域観光シンポジウム」は高岡市生涯学習センターホールで開催し、両市と富山新聞社、北國新聞社が主催する。

 第1部は金沢学院大名誉教授の東四柳史明氏が基調講演を行い、藩政期から育まれ、今も受け継がれる歴史や文化、産業などについて紹介しながら、両市の関係性の深さをひもとく。

 第2部のパネルディスカッション「新たな広域観光ルートの構築」は角田、村山両市長と東四柳氏が登壇。歴史や文化を生かした両市の施策の共通点や連携すべき点を探るとともに、足元で見過ごされ、認知度が低い歴史文化資源の掘り起こしと活用、連携についても議論を深める。北國新聞社・富山新聞社の野口強論説委員が進行役を務める。

 加賀藩文化を生かした高岡・金沢の広域観光ルート構築に向け、両市は昨年11月にモニターツアーを実施しており、参加者の意見もシンポジウムでの議論の参考とする。ツアーは加賀藩祖前田利家と正室の松をまつる尾山神社、金沢城公園、2代利長が築城した国史跡・高岡城跡、利長の菩提寺で3代利常が建立した国宝瑞龍寺を巡った「金沢・高岡の『城と寺』を訪ねる」など両市に共通する観光素材を切り口にしており、今月22日にも「伝統工芸と産業」をテーマに両市を巡るツアーを予定している。

 シンポジウムは午後2時から3時半までで、聴講は無料。参加申し込みは北國新聞イベントガイド=https://hk-event.jp=の申し込みフォームで受け付ける。締め切りは2月2日。問い合わせは富山新聞社営業事業部=076(491)8118=、富山新聞社高岡支社=0766(23)2131=まで。

シンポジウムに先駆けて実施された高岡・金沢の歴史文化を体験するモニターツアーで国宝瑞龍寺を巡る参加者=昨年11月

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