馳知事に「輪島戻りたい」 金沢の避難所で被災者訴え

避難者の話を聞く馳知事=23日、金沢市の額谷ふれあい体育館

 石川県の馳浩知事は23日、能登半島地震で被災した輪島市民が身を寄せる金沢市額谷ふれあい体育館を視察し、避難所の運営状況などを確認した。「できることなら輪島に戻りたい」と避難者の切実な訴えを聞いた馳知事は、「皆さんの声に対応できるよう準備する」と応じた。

 同体育館では、孤立集落となっていた南志見地区の約140人が過ごしている。知事は応急仮設住宅やみなし仮設住宅を準備していると説明し「地元をどう復興していくかも大切。意見を出してほしい」と呼び掛けた。犬や猫といったペット専用の部屋も確認した。

 10日に金沢に移った鵜島豊美さん(88)は「金沢のアパートに入る予定だが、やっぱり皆で地元に帰りたい。知事の言葉に期待したい」と話した。馳知事は、珠洲市と能登町の中学生が集団避難している金沢市の医王山スポーツセンターも訪れた。

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