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人間国宝の野村万作(のむらまんさく)を中心とする「狂言 万作の会」(とちぎ未来づくり財団主催、下野新聞社共催、栃木県謡曲連盟協力)が2日、栃木県総合文化センターメインホール特設能舞台で開かれた。息子萬斎(まんさい)、孫裕基(ゆうき)との親子3代共演を約千人が楽しんだ。
万作は「因幡堂(いなばどう)」に出演した。大酒飲みの妻に離縁状を送りつけ、新しい妻を得ようと因幡堂の薬師如来へ願掛けに訪れた夫と、腹を立て偽のお告げをする妻。万作が気弱な夫をコミカルに表現し、たくましい妻との対比が笑いを誘った。
萬斎、裕基は「小傘(こがらかさ)」で、僧と新発意(しんぽち)(出家間もない修行中の僧)に間違えられた主従として登場。にわか僧侶の萬斎が傘の小歌をお経のように唱えると、観客たちは聞き入っていた。
初めて鑑賞したという那須塩原市西那須野中1年渡辺(わたなべ)花惟(はるい)さん(13)は「万作さんは表情豊かで引きつけられた。やりとりも面白く、また見てみたい」と話していた。
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