元TOKIO・山口達也さん「お酒が好きで、寂しかった」 アルコール依存症の苦しみ語る

アルコール依存症について自身の経験を語った山口さん(京田辺市田辺・中央公民館)

 アルコール依存症への理解を深める公開講座が、京都府京田辺市田辺の市中央公民館で開かれた。アイドルグループ「TOKIO」の元メンバー、山口達也さん(52)が依存症に苦しんだ経験を伝え、「完治することのない病気だと認めることがスタート。自分で気づいて『助けてください』と言えるかどうか」と話した。

 講座は市介護保険サービス事業所連絡協議会が主催し、市内のデイサービス事業所などの関係者約150人が参加した。

 山口さんは2020年に酒を飲んでバイクを運転したとして、道交法違反の疑いで逮捕され、芸能界を引退した。23年3月に会社を立ち上げ、アルコール依存症に関する講演活動を行っている。

 山口さんは断酒を約3年半続けているという。芸能界を引退する前の生活について「お酒が好きで、寂しかった。気を失わなければ明日がやって来ない日々になっていた」と振り返った。逮捕されたことに触れて「(原因は)小さな不安や苦しみの積み重ねだったと思う」と話し、「過去と他人は変えられない。誰かと比べないで自分を信じると、お酒を飲まなくなった。幸せを決めるのは自分」と呼びかけた。

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