「ずっと疑っている」鎌田大地の去就はどうなる? ラツィオは残留楽観も地元記者は疑念「残るのはサラリーアップの場合だけ」

クラブの幹部は残留への自信をうかがわせた。だが、状況は複雑なようだ。

ラツィオの鎌田大地は、今季いっぱいとなっている契約を延長するか注目されている。指揮官交代を機に、自身を取り巻く環境が一変。イゴール・トゥドール監督の下で存在感を高め、一時は退団濃厚と言われたなか、来季もラツィオでプレーする可能性が取りざたされているところだ。

鎌田には契約を延長できるオプションがあり、今月末の期限までに行使するかがポイントのひとつ。ただここにきて、年俸アップを望み、延長オプションの期限が過ぎるのを待って、新契約を結ぶ狙いとも報じられている。

アンジェロ・ファビアーニSDは、鎌田の代理人と話し合うなかで、現時点で残留の可能性は「100%」と楽観的だ。しかし、地元記者のアルベルト・アッバーテは、『Radiosei』でそれを「ずっと疑っていた。実際、5月22日になってまだ良い方向に解決していない」と述べた。

「カマダが残るのはサラリーアップの場合だけだ。昨年8月の合意には裏話がある。選手は手取り500万ユーロ(約7億8000万円)を望んでいた。それでこの、選手側が行使可能なオプションつきの契約になったんだ。そうすることでラツィオは翌年の夏に話を先送りにしたんだよ」

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鎌田の新契約締結に逆風となるのが、イタリアの税優遇廃止だ。これにより、クラブは税込みの支払い負担額が増すことになった。アッバーテ記者は「当時は成長令(税優遇)が延長されないとは誰も知らなかった」と続けている。

「オプション行使なら、前年の合意の延長として、ラツィオはまだ成長令を使えるだろう。だが、フリーになってからのカマダと再び交渉するのは難しい。いや、クラブは除外するだろう」

ここ2か月の活躍で、トゥドール監督やラツィオは鎌田の残留を熱望しているとも言われる。アッバーテ記者も、その去就は夏のチーム編成を左右する肝だと話した。恩師オリバー・グラスナーが率いるクリスタル・パレスからの関心も噂される鎌田は、どのような決断を下すのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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