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▽決勝 聖光学院5-2光南
好機を確実に生かした聖光学院が光南を退けた。聖光学院は一回、竹田が内野安打で出塁し、無死一、三塁から鈴木の犠飛で1点を先制した。五回は青柳の2点中前打などで3点を加えた。古宇田が2失点完投。光南は七回、真岡の犠飛などで2点を返したが及ばなかった。
■聖光学院の竹田 4安打含む5出塁 これぞ先頭打者
聖光学院は投打がかみ合い、春の県大会4連覇を果たした。4安打を含む5出塁とチームを勢いづけた1番竹田一遥は「切り込み隊長として相手に圧力をかけることができた」と胸を張った。
一回に遊撃への内野安打で出塁し、先制のホームを踏んだ。五回には1死から三遊間へゴロを放ち、ヘッドスライディングで安打をもぎ取った。その後4四死球で好機を広げ、主将の6番青柳羽瑠が2点中前打を放って光南を突き放した。竹田は「チームに流れを呼び込むため、反応できる球は全て逃さず打ってやろうと意識している」と明かした。
今大会は16打数12安打3打点と絶好調だった。前主将の高中一樹(東洋大)の構えを参考にした打撃フォームを昨春から取り入れた。「自分にもすんなりはまった」と手応えを感じている。
1週間前に練習で左手首を痛めたためテーピングで固定して出場したが、影響を全く感じさせない活躍を見せた。「東北大会でも自分の力を出し尽くせるよう、しっかり準備したい」と気合をみなぎらせた。
■球児 聖光学院 古宇田烈(3年) 粘りの完投145球 8回まで毎回走者
再三のピンチを気迫で乗り越えた。145球の熱投で2失点完投。頂点をつかんだ。
相手は今大会3試合で36点を挙げている光南打線。9安打を浴び、6四死球を与えるなど八回まで毎回走者を背負った。「内角への攻め」を信条に球威のある直球で厳しいコースを突いた。窮地を脱するたびに雄たけびを上げて自らを鼓舞した。
準々決勝の相馬戦も先発した。終盤で打ち込まれて九回途中で降板。高野結羽にマウンドを譲り、悔しさを味わった。準決勝の学法石川戦はその高野が7回1失点と好投し、刺激を受けた。迎えた決勝の舞台。「最後まで強い気持ちで投げ切れた」とエースナンバーを背負う意地を見せつけた。
直球に加え、左打者対策でチェンジアップに磨きをかけている。「どんな場面でも頼りになる投手になるために一戦一戦全力で戦いたい」。東北大会での強豪校との対戦を楽しみにしている。177センチ、78キロ。東京・修徳中出身。
■光南投手 制球苦しむ 打線反撃7回2点
光南は昨年秋の県大会決勝に続き聖光学院に敗れた。先発し五回途中4失点の国井大翔は「強い気持ちを持って挑んだが、体力が持たず崩れてしまった」と悔やんだ。
冬場に腰と右膝を痛め、今大会が復帰戦となった。一回に犠飛で先制を許したものの二回から四回は無得点に抑えた。五回は一転、スタミナが切れて制球を乱し、4者連続で四死球を与え降板。「夏に向け、長い回を投げられるようになりたい」と前を向いた。
チームは終始、聖光学院にリードされたが安打数は1本、上回った。七回には意地を見せ、無死一、三塁から4番近藤寛俊の遊ゴロと6番真岡燎人の犠飛で2点を返した。近藤は捕手として二盗を3度阻止。「最低限の仕事はできた」と振り返った。
12残塁と好機を生かせなかった点が課題として残った。主将の須藤颯歩は「一球の重みを考え直し、成長した姿を見せる」と東北大会へ決意を示した。
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