熱中症防止へデータ計測 米沢市、ウェザーニューズと協定

包括連携協定を結んだ(右から)草開千仁社長、近藤洋介市長=米沢市役所

 米沢市とウェザーニューズ(千葉市)は27日、気象データを計測して熱中症対策などに生かすため、包括連携協定を締結した。締結は山形市に次いで全国2例目。暑さ指数をリアルタイムで計測・把握できるセンサーを市内4中学校に設置し、屋外活動の可否判断に生かす。

 同市では昨年7月、市内の女子中学生が部活動からの帰宅途中、熱中症とみられる症状で搬送され、その後死亡する事故が起きた。市は同社の提案を受け、同様の事故を防ぐため、センサーの導入を決めた。

 今年度は市内7中学校のうち米沢一、三、四、五の各中学校で、グラウンドなどに1台ずつ設置。6月中に稼働を開始する。センサーは山形市と同じ「ソラテナPro」で直径12.5センチ、高さ26.7センチ、重さ約960グラム。気温や湿度、気圧、雨量などを1分ごとに計測し、クラウドにデータを送信し、データは各校に配置されるタブレットで確認できる。危険な水準に達するとアラート通知が届く。

 締結式には近藤洋介市長、同社の草開(くさびらき)千仁(ちひと)社長らが出席。草開社長は「悲しい事故が二度と起きないよう、気象会社にできることをしていく」、近藤市長は「有用であれば今後センサーの設置場所も増やしていきたい」と話した。

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